青森県近代文学館
The Museum of Modern Aomori Literature



平成22年度 調査員報告

葛西千香子 調査報告

調査対象畑澤 聖悟 はたさわ せいご
プロフィル劇作家・演出家。05年、演劇ユニット「渡辺源四郎商店」を結成、自作の戯曲を県内外で上演している。また高校教諭として演劇部の指導に当たり、自作品で2度全国優勝を果たす。また、ラジオドラマの脚本でも受賞多数。
生没年1964(昭和39)年8月12日-
主な作品戯曲「親の顔が見たい」「俺の屍を越えていけ」「修学旅行」「河童」  ラジオドラマ「卍の城物語」「為信のクリスマス」「県立戦隊アオモレンジャー」「シュウさんと修ちゃんと風の列車」
青森との関わり05年青森市で演劇ユニット「渡辺源四郎商店」を結成。青森放送のラジオドラマ脚本も数多く手がけ、県立青森中央高校・県立弘前中央高校教諭として演劇部を指導。藤崎町在住。
作家解説   1964年(昭和39)秋田県五城目町生まれ。秋田大学教育学部在学中から秋田市内の劇団に参加、卒業後大館市で中学校教諭となる。91年劇団「弘前劇場」に俳優として入団。2000年からは劇作家・演出家も兼任し、05年まで「召命」「月と牛の耳」など8公演の作・演出を担当した。99年青森県芸術文化奨励賞(文芸)、04年日本インターネット演劇大賞・優秀個人賞受賞。05年「俺の屍を越えていけ」で、日本劇作家大会熊本大会・短編戯曲コンクール最優秀作品賞を受賞。
  05年「弘前劇場」を退団し、青森市で演劇プロデュースユニット「渡辺源四郎商店」(通称なべげん)を結成、年間2、3作品を発表している。青森公演のほか必ず東京公演を行い、中央の演劇ファンや専門家から高い評価を得ている。主な作品は「親の顔が見たい」「ショウジさんの息子」など。08年からアトリエ兼劇場の「アトリエ・グリーンパーク」を拠点にしている。また、中央の劇団公演にも書き下ろし作品を提供。
  93年から青森放送制作のラジオドラマ脚本を手がけ、その一つ「卍の城物語」は、16年3000話を超えて今なお放送中である。98年「為信のクリスマス」でギャラクシー大賞ラジオ部門最優秀賞、99年「県立戦隊アオモレンジャーfirst」で日本民間放送連盟賞ラジオ娯楽番組部門最優秀賞、01年「2001年の三段ドロップ」で放送文化基金賞ラジオ番組賞、02年「シュウさんと修ちゃんと風の列車」で文化庁芸術祭大賞と、主要放送コンテスト4冠を達成したほか、数多くの賞に輝いている。
  また、95年県立青森中央高校美術教諭となり、演劇部を指導。自らの作・演出により、高校演劇コンクール全国大会で、99年「生徒総会」が優秀賞・文化庁長官賞。05年「修学旅行」で最優秀賞・文部科学大臣奨励賞を受賞。06年「修学旅行」は招聘されてソウル公演も行った。08年「河童」で2度目の最優秀賞受賞。
(以上、平成22年3月現在)
関連資料『親の顔が見たい』

図書 2009(平成21)年4月20日 190o×130o

  2008年2月の、劇団昴ザ・サード・ステージ公演のために書かれた戯曲。いじめを受けていた少女が自殺した、名門私立女子中学校が舞台。遺書で加害者と名指しされた5人のクラスメイトの親たちが、学校に呼び出される。「我が子を守る」という正義のもとでエゴをむき出しにする親たちと右往左往する学校側との対立から、現代社会のいじめ構造の本質をあぶり出した作品。同年度「鶴屋南北戯曲賞」にノミネートされた。晩成書房発行。132ページ。税込み1.260円。