岩川 ありさ/著 -- 青土社 -- 2022.10 -- 910.264

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所蔵館 所蔵場所 請求記号 資料コード 資料区分 帯出区分 状態
県立 C15A 主配架/910.264/イワカワ*ア/ 10218255605 一般図書 書架 iLisvirtual

資料詳細

タイトル 物語とトラウマ
副書名 クィア・フェミニズム批評の可能性
著者 岩川 ありさ /著  
出版者 青土社
出版年 2022.10
ページ数 475,5p
大きさ 20cm
一般件名 小説(日本) , 日本文学-歴史-昭和時代(1945年以後) , 日本文学-歴史-平成時代 , トラウマ
NDC分類(10版) 910.264
内容紹介 9人の作家たちが20世紀から21世紀に入って発表した小説を読解。トラウマ的な出来事について、聴くことと語ること、読むことと書くことの関係性について明らかにし、新たな対話の回路を見出すための文学研究。
ISBN 4-7917-7500-2
ISBN13桁 978-4-7917-7500-2

目次

序章 トラウマを語ることはできるか?
  一、トラウマとともに生き、物語を読むこと
  二、トラウマ研究の歴史
  三、物語の断片化、物語の力
  四、トラウマ的な記憶と時間を語る文法
  五、自伝的クィア・フェミニズム批評
  六、本書の構成
第一章 境界の乗り越え方
  一、二人称代名詞と発話の主体
  二、クィアなコードの断片
  三、『容疑者の夜行列車』におけるクィアな身体
  四、舞台を壊し、境界線を変える
第二章 改稿が示す「奇跡」
  一、死について書くこと
  二、悲劇で終わらない『鰐の手記』
  三、「内離」-規範的な物語を超えて
第三章 上演された自伝、聴き手たち
  一、上演された自伝
  二、聴き手がいること
第四章 クィアな記憶の継承
  一、「震災後文学論」という視座から
  二、境界線の不安定性
  三、「ミックスルーム」と「リビングルーム」
第五章 「バラカ」から「薔薇香」へ
  一、「原子力/核」の戦後
  二、名前と物語-ミカ、バラカ、光
  三、象徴化とかけがえのない名前
  四、信頼するに足る大人
第六章 変わり身せよ、無名のもの
  一、「不死の島」から「献灯使」へ
  二、環境的危機の時代
  三、不思議な知恵
  四、変わり身せよ、無名のもの
第七章 記憶と核の時代
  一、記憶と記録
  二、記憶の空白-「祭りの場」冒頭をめぐって
  三、「引用の力」-「長い時間をかけた人間の経験」
  四、傾聴の文学-「再びルイへ。」
第八章 組みかわる物語
  一、先行研究と批評の整理
  二、悪夢と擬声語・擬態語
  三、「「アナベル・リイ映画」無削除版」
  四、「聞き書き」の力、物語の組みかえ
第九章 読みなおすこと、回路をつくること
  一、『ロリータ』を介して
  二、『ヒロシマ・ノート』と擬声語・擬態語
  三、「憑在論」の視座から
  四、「総毛立った顔」-少年と少女たちの被傷性
第一〇章 たがいを支えあう言葉の回路
  一、「二篇の小説」を「たくみに結びつけ」た「中篇小説」
  二、サリマの作文-たがいを支えあう言葉の回路
  三、語りえない彼女の物語-聴くための倫理
第一一章 前未来形の文学
  一、前未来形とは何か
  二、記憶の空白と前未来形の語り
  三、他者への依存と他者の生への責任
第一二章 記憶を伝えるということ
  一、比喩と言語-『雪の練習生』
  二、ホッキョクグマの記憶-伝達される自伝
  三、ともにゆく人のいるエクソフォニー
  四、星は組みかわる-物語の変容可能性
終章 言葉が生まれ、物語が生まれる
  一、叫びと異議申し立てと悲嘆の文学
  二、サヴァイブする文学、当事者批評
  三、インターセクショナリテイと物語