スラーヴァ・ゲローヴィチ/著 -- 名古屋大学出版会 -- 2023.2 -- 007.11

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所蔵館 所蔵場所 請求記号 資料コード 資料区分 帯出区分 状態
県立 A07B 主配架/007.11/ゲロ-ヴイツ*ス/ 10218288457 一般図書 書架 iLisvirtual

資料詳細

タイトル ニュースピークからサイバースピークへ
副書名 ソ連における科学・政治・言語
著者 スラーヴァ・ゲローヴィチ /著, 大黒 岳彦 /訳, 金山 浩司 /校閲・解説  
出版者 名古屋大学出版会
出版年 2023.2
ページ数 9,276,70p
大きさ 22cm
一般件名 サイバネティックス , 科学-ロシア
NDC分類(10版) 007.11
内容紹介 統制的国家において、科学はいかにふるまうのか。厳密で普遍的な科学言語として期待されたサイバネティックスが、ソ連科学界を席巻した末に、社会の科学的管理をめざして体制化していく道程を描きだす。
ISBN 4-8158-1115-0
ISBN13桁 978-4-8158-1115-0

目次

序章 言語のプリズムを通して見るソ連の科学と政治
1 符牒を通して見る冷戦
  冷戦期科学における軍事とイデオロギー間の優位争奪
  知識とイデオロギーの境界線の移動
  <ニュースピーク>の基礎知識
  科学的な<ニュースピーク>
  浮遊するシニフィアンとしての「形式主義」
  数学における形式から「形式主義」へ
  言語学における文学的形式から「形式主義」へ
  生理学における「観念論」の亡霊
2 サイバースピーク
  ノーバート・ウィーナーとアンドレイ・コルモゴロフ-生物学に挑む二人の数学者
  フィードバックによる制御-サーボ機構としての身体
  生命の秩序-エントロピー低減マシンとしての生物
  工学的問題としてのヒューマン・コミュニケーション-「情報源」としての人間
  普遍的な論理機械としてのコンピュータと心
  脳の論理-チューリングマシンとしての神経系
  脳としてのコンピュータとコンピュータとしての脳
  サイバースピークの誕生とサイバネティックスの登場
  サイバースピークの普遍化
3 「通俗的疑似科学」
  ソヴィエトという文脈内でのサイバネティックス思想とその賛否
  サイバネティックスの起源にあった「ロシア・スキャンダル」
  儀式としての戦後イデオロギー・キャンペーン
  サイバネティックスの「スキャンダル」
  批判の系列再生
  冷戦時代の「数理機械」としてのコンピュータ
  コンピューティングの軍事的定義-イデオロギー抜きの技術
  ソヴィエトのコンピュータ-国家機密か「展示技術」か
  ニュースピークとサイバースピーク-冷戦時代の二つの言語
4 サイバネティックスの叛乱
  新しい言語を求めるソヴィエト科学
  ソヴィエトのコンピュータ-機密解除と神格化
  客観性の模範としてのコンピュータ
  進退窮まったソヴィエト哲学
  <ニュースピーク>によるサイバネティックスの擁護
  サイバネティックスに対する国防上の擁護
  <ニュースピーク>に挑戦する<サイバースピーク>
  サイバネティックスと遺伝学-共通の利害
  ソヴィエト哲学に挑戦するサイバネティックス
5 ソ連科学の「サイバネティックス化」
  “取引場=交渉圏”としてのサイバネティックス
  制度的「傘」としてのサイバネティックス評議会
  生物サイバネティックス-「遺伝情報の単位」としての遺伝子
  数学的な「生命の公理」
  生理学的サイバネティックス-テクノロジーの対象としての脳
  「人間は、これまでのあらゆるサイバネティック機械の中で最も完璧な存在である…」
  言語サイバネティックス-「精密科学」としての言語研究
  機械翻訳から言語理論へ
  サイバネティックス研究所の運命
6 共産主義に奉仕するサイバネティックス
  「統治の科学」としてのソヴィエト・サイバネティックス
  サイバネティックスの「弁証法的唯物論化」
  サイバネティックスの流行
  「軍事サイバネティックス」から「経済サイバネティックス」へ
  国家規模での最適意思決定-願望と制約
  「最適計画」-経済改革の手段か、それとも障害か
  体制に奉仕するサイバネティックス
  サイバーニュースピーク-社会の科学的管理
  サイバネティックス・ゲームの終焉
終章 ソヴィエトのサイバネティックス
  祝祭言語としての<サイバースピーク>
  自由の道具としての<サイバースピーク>
  資本主義と共産主義の普遍言語としての<サイバースピーク>