辻井 敦大/著 -- 晃洋書房 -- 2023.2 -- 385.6

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所蔵館 所蔵場所 請求記号 資料コード 資料区分 帯出区分 状態
県立 B04A 主配架/385.6/ツジイ*ア/ 10218290418 一般図書 書架 iLisvirtual

資料詳細

タイトル 墓の建立と継承
副書名 「家」の解体と祭祀の永続性をめぐる社会学
著者 辻井 敦大 /著  
出版者 晃洋書房
出版年 2023.2
ページ数 5,260,22p
大きさ 22cm
一般件名 墳墓 , 葬制 , 家族制度 , 祖先崇拝
NDC分類(9版) 385.6
内容紹介 「家」なき時代に、墓を建て、それを継承することの背景には何があるのか? 地方自治体・石材店・仏教寺院などが参与することによって、墓を建て、継承するという営みの意味が変容する過程を、社会学の観点から明らかにする。
ISBN 4-7710-3690-1
ISBN13桁 978-4-7710-3690-1

目次

序章 なぜ墓の継承の断絶は憂慮されているのか?
第一章 「家」なき現代社会と先祖祭祀
  一 日本社会学における先祖祭祀と「家」の連関の解明
  二 戦後日本における「家」と先祖祭祀の変容
  三 孝本貢の研究成果と残された課題
  四 <祭祀の永続性>と社会的アクターの参与の探究に向けて
  五 「家」の解体とその帰結-先祖祭祀研究の現代的意義
  六 本書の方法-「家」から社会的アクターの分析へ
第二章 近現代日本における墓地行政の展開
  一 墓地行政における「福祉」と地方自治体の実践
  二 国家による公衆衛生・公共の福祉に基づく規制と宗教的感情
  三 東京都による墓地不足への対応
  四 個人の尊厳と「コミュニティに生き貢献したことの証」としての墓地
  五 「家」に代わる論理としての「福祉」への到達
第三章 都市計画としての墓地開発の構想と現実
  一 都市計画としての多摩ニュータウン開発と墓地
  二 多摩ニュータウンにおける墓地開発の構想
  三 墓地開発の全体構想の崩壊
  四 八王子市の墓地行政における納骨堂・合葬墓の管理・運営の意味
  五 都市計画としての墓地供給の困難性とその結末
第四章 戦後日本における墓の「商品化」と墓の建立の大衆化
  一 商品、モノとしての墓・墓地
  二 石材店の生き残り戦略としてのリスクを抱えた墓地開発
  三 墓石加工技術の変化と大量生産体制の確立
  四 広告・宣伝にともなう墓の「商品化」と新たな墓の建立
  五 墓地・墓石の規格化と死にまつわる平等性
  六 戦後民主主義と墓の建立の大衆化
第五章 失われた二〇年と継承を前提としない葬送・墓制の「商品化」
  一 継承を前提としない葬送・墓制の成立とその社会的意味
  二 墓の生前建立の減少と新たなマーケティング戦略
  三 女性を対象とした個性的な墓・墓地の「商品化」
  四 継承を前提としない葬送・墓制の「商品化」
  五 経済構造の変動と継承を前提としない葬送・墓制の社会的広がり
第六章 永代供養墓の建立をめぐる<祭祀の永続性>とその歴史的連続性
  一 崩れゆく「家」をもとにした寺檀関係
  二 都市移住者との「縁」と供養の継続
  三 「商品化」されきらない永代供養墓とその歴史的連続性
  四 寺院経営にとどまらない永代供養墓の意味と女性による墓の継承
  五 「縁」ある人々の参拝の場としての永代供養墓と<祭祀の永続性>
第七章 セーフティネットとしての骨仏と安心感
  一 死後の自己決定と制約された葬送・墓制の選択肢
  二 現代社会における骨仏造立の実践
  三 死後の希望としての骨仏
  四 「家」なき現代社会における<祭祀の永続性>とセーフティネット
第八章 戦後日本における先祖祭祀の変容と<祭祀の永続性>の帰結
  一 <祭祀の永続性>の基盤
  二 「家」の解体と<祭祀の永続性>の帰結-本書の知見
  三 ジグムント・バウマンの理論と後期近代に存続する不死性
  四 残された課題と未来への責任