青森県知事、文部大臣宛に県立図書館設置認可申請

1928年~1945年

青森県内では大正末期から県立図書館の設置を求める声が強まり、青森県町村会・青森市教育会による設立運動、青森法学院による陳情、青森市議会での建議などが相次いだ。

「近時県下の教育は顕著なる功績を挙げ学芸研鑽の思想靡然として風を為し澎湃たる向学の趨勢は普通学科の外更に専門的智識の涵養を要求するに至りたるも僻陬の地未だ容易に好資料たるべき参考図書を得難く個人購買の資は自ら限あり。市町村の財は以て万巻の書を蔵するに足らず。如斯は独り学徒の嘆息する所たるに止まらず広く公衆をして百科の書に親ましめ進んで教化の普及を図り文運の発達を促す上に於て亦将に一大恨事たらざるべからず。之れ本市が敢て県立図書館の開設を提唱する所以なり」(青森市長「県立図書館開設に関する件に付建議」『東奥日報』1927年8月24日)

これを受け、青森県は昭和天皇の即位礼御大典記念事業の一環として文部省に青森県立図書館の設立を申請した。