木造新築し開館

1946年~1952年

木造青森県立図書館外観

画像: 1950(昭和25)年前後の青森県立図書館の外観。

旧県庁正門横(現在の県庁議会棟東側付近)に建設していた木造平屋建の館舎が完成したので、県庁舎内から閲覧室を、書庫内から事務室を移転して開館。
空襲に耐えた書庫やそれに隣接する県庁舎とは道路を隔てる形となった。

「全部で六十五坪の粗末な平屋建であつたので、その経営には、いろいろの困難があつた。
わけても、三十坪に満たない閲覧室は当時戦災から立ち上ろうとする県民の文化的知識要求のはげしかつた時代であつたので、全くの狭隘を感じ、しかも大人・学生・生徒が同室で閲覧するという状態が新館完成まで続いた」(三上強二「図書館十年のあゆみ」『教育広報』1958年12月 8巻7号)

「当時の図書館は、今の県庁東側の花壇のあたりにあり、戦後すぐ出来た柾ぶき屋根のバラック建て、雨の日は洗面器、バケツ、はては鍋まで総動員で書架の上に並び、妙なる音楽を奏でる閲覧室、活字に飢えていた当時の人々には図書館はオアシスでした。事務室もせまく、寒い日は宿直室に炭火のコタツをかけ畳いっぱいに図書をひろげての炉辺事務室でした」(青木規子「想いのまま」『三潮』1984年5月 109号)