1953年~1964年
画像: 巡回先で図書の貸出を行う移動図書館はと号(二代目)。
移動図書館の利用者数は、巡回を開始した1952(昭和27)年度が7,471人(男: 6,030人、女: 1,441人)、1956(昭和31)年度が11,142人(男: 8,363人、女: 2,779人)、1962(昭和37)年度は51,838人(男: 36,197人、女: 15,641人)と、年々増加。
「巡回も4日目となれば,もともと図書不足で,予備を積んでいかなかつたため,書棚はガラ空きとなる。「なんにも,いいもの無いじやないか」と,呟きながらも,幾冊かづつ選んでくれる利用者に,われわれは,ひたすら低姿勢を余儀なくされる。この,県民のはげしい読書欲を満たすための,巡回数の増,当日交換という,理想的なシステムをつくるには,3千の図書と,もう一台の車(人員)を欲しいと嘆いたことである」(「「はと号」西郡をゆく」『三潮』1961年7月号)
移動図書館だけでは読書活動に限界があるとして、1961(昭和36)年には県立図書館の分館設置を求める陳情書が県内各地の読書団体から県議会に提出された。