「夜のレコードコンサート」終了

1965年~1993年

レコードコンサート看板

画像: 青森県立図書館玄関前に掲げられた「昼のレコードコンサート」の看板。「夜コン」に引き続き「昼コン」も翌1984(昭和59)年3月に終了した。

1950(昭和25)年頃から青森県立図書館において定期的に開催されてきたレコード鑑賞会「夜のコンサート」が幕を閉じた。

「"夜コン"が始まったという昭和二五年頃、レコードを聴けたのは、歯医者や床屋さんへ行った時ぐらいで子供達の間の楽器と言えばハーモニカぐらいであった」
「昭和二九年頃はいまの図書館ができたばかりで、この"夜コン"が一番盛んな時でもあった。たしか、毎月二回やっていたように思う」
「ホールが満員になり立ち聴きの人まであったほどである。
レコード会社が自社の宣伝にきて解説を行い、抽せんでレコードを景品にしたこともある。志鳥栄八郎氏などもその時きていた」
「最近は各家庭にステレオがあり、自由に好きな曲を聴けるようになったが、昭和三〇年代頃までは、このような機会でもなければ音楽に接することがなかった」
「しかし、時代のすう勢には勝てず年々来聴者が減少してきた。ある時は、曲が終わってうしろを見たら二、三人しかいないこともあった。
昭和四七年、大ホールが閲覧室に改装され"夜コン"は、一階視聴覚室に移された。爾来一〇年余り、関係者の熱意によって支えてきた"夜コン"も本年三月をもってその長い歴史を閉じたのである」(「さようなら"夜コン"」『三潮』1983年6月号)